デジタルカメラの赤外線改造で、ピント調整を試みる

前回の投稿では、ローパスフィルタを取り除くことで、ピントがズレるというお話しでした。

今回は、ずれてしまったピントを補正した、具体的な事例を写真で紹介していきます。

赤外線写真のデジカメ改造では、透明樹脂板で、ピントを調整します

C-2040 のピント補正には、アクリル板を使用

赤外線カメラの改造に用いたアクリル樹脂。ピント補正用福岡市内で安くて透明なアクリル板を購入しようとすると、東急ハンズかカホパーツセンターが最適です。今回は東急ハンズで探してみました。
C-2040 から取り除いたローパスフィルタは、厚さが 2.74mm ですので、少なくとも同じくらいか、それよりも厚いものを選びます。

  • アクリルパーツ フラットバー 透明 10×150mm × 厚さ2mm(158円)
  • IR001 強化透明 アクリル板 180×320mm × 厚さ 1mm(588円)

まずは 2mm の板 1枚 を組み込んだ結果が、下の画像です。

ローパスフィルタを外した状態と、ピント調整を行ったデジタルカメラの比較

効果はてきめんで、木々の葉っぱの細かさや自動車の写り方が大きく改善されました。
次 1mm のアクリル板を追加して、合計 3mm のアクリル板によってピント補正を行いました。

C-2040:ローパスフィルタを外し0.3mmの樹脂板でピント補正を行った状態
ローパスフィルタを外し、3mmの樹脂板でピント補正を行った状態

マンションの手すりの支柱も視認できるレベルまで改善されました。

薄型化するローパスフィルタの代替にするには

アクリル樹脂は、一般的なもので屈折率が 約1.5 で、光学用ガラスより低いことが多いようです。そのため、ガラス製のローパルフィルターの代替にするアクリル樹脂は少し厚めにしたほうが良いようです。

しかし、こちらのエントリで説明した通り、ローパスフィルタはどんどん薄くなっています。模型用素材で透明アクリル板を買おうとしても、厚さは1mmが下限になり、それより薄いモノは、PET樹脂や塩ビ樹脂などを選ぶしかありません。これらの透明樹脂は、アクリル樹脂と比べて透明度が落ちるようです。
もっとも、赤外撮影においては、あまり影響が無いようです。アクリル樹脂と比べてキズが容易につくので、扱いには注意が必要になってきますが。

Panasonic DMC-FX30 をピント補正してみる

ローパスフィルタの厚さが0.3mm程度になると、もはピント補正としての役割は、それほど意味が無いようにも思います。実際に取り比べてみましょう。
下の写真は、パナソニックの DMC-FX30 で撮影した画像です。これはローパスフィルタ(厚さ0.31mm)を取り払っただけで、ピント補正を行っていません。(クリックすると、拡大表示します)

DMC-FX30:ローパスフィルタを外し、IR78だけを入れて、ピント補正を行わなかった写真
DMC-FX30:ローパスフィルタを外し、IR78だけを入れて、ピント補正を行わなかった写真

パッと見て、品質はそれほど悪くありません。Webに載せる画像としては、観賞に堪えうる精度だと思います。

しかし、このカメラに0.5mmの透明PET樹脂をいれ、ピント補正を行うと、細部の描写が少し改善されます。

赤外線写真のカメラ改造 / DMC-FX30:ピント補正比較(ピント補正は0.5mmの透明PET樹脂板によるもの)
DMC-FX30:ピント補正比較(ピント補正は0.5mmの透明PET樹脂板によるもの)

この差を、どう受け止めるかは、読者の皆さんにおまかせすることにします。

0.3mm以下のローパスフィルタに、代替の補正は要るのか?

デジタルカメラの赤外線改造では、このピント補正の透明板をいれる工程が、かなり面倒くさい作業でもあります。

ローパスフィルタの厚さが、 0.3mm未満の NIKON COOLPIX S600 や Panasonic DMC-FX35 では、ピント補正の作業を省いても赤外線写真を楽しむには充分なのではないかと、個人的には考えています。

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