タイプライター: Olivetti Lettera DL

Olivetti Lettera DL (オリベッティ製タイプライター レッテラDL)私は小学校3年生くらいのときに、ブラザーのタイプライターを与えられ、それで英文キーボードの配列を覚えました。私が今でもMacでUS配列のキーボードを使うのは、これが原因です。

さて先週末に、博多のリノベーションミュージアム冷泉荘で、「冷泉荘ピクニック」が行われていました。2年前にも行われた同じイベントで、フリマの出品物から、イタリアのオリベッティ社製タイプライター「Lettera DL」を見つけた私は、これを入手していました。その後、ヒマなときに清掃や調整をして、完全可動状態にまでもってきました。

稼働状態のタイプライター、オリベッティ lettera DL

タイプライターのQWERTYキーボードは、機種やメーカーにより少しずつ差異があります。基本的にはあなたの手元にあるパソコンのキーボードとよく似ており、数字やアルファベットの配列はほぼ同じです。ただ、記号類はメーカーにより個性が分かれるようですが。

数字の「1」を省略したキーボード

この Lettera DL のように持ち運べるタイプライターは、小型化に伴う部品数削減やコストを下げるためか、キーボードの数が省略されています。

オリベッティ:Lettera DL QWERTY キーボード
このタイプライターには「1」がありません

Lettera DL では数字の「1」キーを省いています。かわりに「マージン・リリースキー」があり、これは文頭を字下げするのに使います(現在の組版用語では、マージンではなく“インデント”と呼ばれます)。マージンリリースキーを押しながら印刷用ロール(キャリッジ)を動かすと、5文字だけ行頭が空く仕組みで、下の図のような始まり方をした英文書を見たことがある方もいらっしゃることでしょう。

インデント
マージン・リリースキーでパラグラフ・インデント(文頭の字下げ)を行います。(この画像はタイプライターではなく、Courie書体をつかったCGです)

数字の「1」を入力したい場合は、「L」の小文字を代用してくれ、ということです。機種によっては数字の0(ゼロ)すらも省略されているのも見たことがあります。アルファベットのO(オー)で代用するのでしょう。コンピュータやワープロと違って文字コードというものが要らないので、このような省略もアリだったのでしょう。

オリベッティのタイプライターといえば「Valentine(バレンタイン)」という赤くてオシャレな機種が有名でしょうか。いまでも撮影用小道具として、雑誌の片隅に載っているのをたまに見かけます。

オリベッティ:タイプライターのマニュアル
オリベッティ用タイプライターの共通マニュアル

手元の操作マニュアルによると、バレンタインは小型化の為にさらに機構が省略されたようで、キーボードを打鍵する際の「キーの固さ(押下圧力)」を設定するレバーが無いと書かれています。

現在の olivetti 

現在のオリベッティは、コンピュータ・システムのコンサルタント会社として存続しています。また、情報端末や・プリンタなどの周辺機器ブランドとしてもまだ健在のようです。わたしは2年前にこのタイプライターの入手をtweet したところ、元オリベッティ日本法人にお勤めだった方から、リプライをいただきました。オリベッティのタイプライターはいまでもメンテナンスを請け負っている会社があり、インクリボンなどの消耗品もまだ国内で買うことが可能です。

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