よもやま話

高音質なモノラルイヤホン・ヘッドセットを自作する

自転車や自動車を運転している際、ステレオイヤホンを両耳に入れているのは(音を鳴らさなくても)道交法違反として取締の対象にばる場合があります。※都道府県によって条件が変わります。

私は、自転車を運転する際に、ナビゲーションやPodcastを聞いたり、電話の着信に気付くように、ステレオイヤホンの片側だけを耳に入れて走行する事が多々あります。福岡県では、音を鳴らしながらでも、片耳であれば(加えて、周囲の状況を聞き取れる音量であれば)、走行中のイヤホン使用が認められているからです。

外した片耳のイヤホンは、クリップで襟に留めたりしているのですが、どうにもスマートに見えないことと、自転車を降りて少し静かな場所では盛大に音漏れすることから、片耳で使える有線のヘッドセット+マイク+ボリュームコントローラ付の製品を探していました。

ラスタバナナの製品は、音質が最悪だった

このような製品を見つけて、さっそく使ってみましたが、音質があまりにもひどく、ナビゲーションも、Podcastの音声も、そして電話の相手の声すらよく聞き取れません。他にも製品を探しましたが、諸元をチェックする限り、どれも音質は大差無さそうで、買う気になれませんでした。

ジャンク品のソニーのイヤホンを移植することにした

製品が無ければ作ってしまおう…ということで、音質に優れたイヤホン(ジャンク品)を探しました。マイク・ボリュームコントローラ・スマホ側のピンジャックは、先述のラスタバナナの安物を流用して、350円で入手したソニーのイヤホン「MDR-EX110AP」のジャンク品を移植する事にしました。

モノラル有線ヘッドセットを自作

ラスタバナナのイヤホンを切り落とし、同じく切り落としたソニーのイヤホンを接続するだけの簡単な作業ですが、細いケーブルのチューブを開くと、思ったよりも作業量が増えました。

ケーブルの極細のメタル線、1本1本には、絶縁皮膜がある

まず、ケーブルが大変細いので、結線したところをビニルテープで巻くと、見た目がスマートではありません。

また、剥き出しにしたイヤホンのケーブルをテスターでチェックすると、まったく導通がありません。──というのもアタリマエの話で、短絡しないように、寄り合わされた極細のメタル線1本ずつに、樹脂製の被膜が施されています(下図)。

イヤホンケーブルの構造図

この状態のまま線を繋いでハンダ付けしても、信号が通りませんので、樹脂製の芯材と、絶縁被膜を、ガスライターやコンロの火など、煤が出ない炎で炙って燃やし、とばしてしまいます。

最初は炎が燃え移ったように見えるので、何度か火を点けたり離したりしていると、そのうち樹脂の芯材と被膜が無くなり、銅線だけが熱で明るくなります。

このような状態にして結ぶと、音声信号が通るようになります。ただし、線を結線する位置は、ずらしておかないといけません。しないと隣り合う線が短絡してしまい、音声が正常に流れなくなります(下図)。

線を結ぶ際はずらしておきます

あとは、熱圧着チューブなどで、結び目を見えなくしたらスマートになります。チューブの太さ(径)は、2mmあたりがちょうど良いようです。

これで、高音質のモノラルイヤホン・ヘッドセット(音量コントローラ付)が完成しました。作業時間は1時間弱でしょうか。

これで、走行中にもiPhoneからのナビや着信に使えています。さすがソニー製のイヤホンは3000円程度でもApple純正よりもクリアな音に聞こえるようです。

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